風呂妖怪

March 17, 2006

いつからかこの家の風呂には妖怪が棲みついていて
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昼と夜の交じり合う逢魔が刻に現れては美しい声で人間を招く。

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声にひかれていった者は帰ることができなくなる。決して近づいてはならない。
そう戒められていたが、男は甘く切なく響く調べに魅せられ、とうとう浴室へ足を踏み入れてしまった。

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声の主は愛らしい姿で出迎えもてなす。

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心地よさにうっとりさせては生きた人間を寝床として利用するのだという。ふと我に返るとそこには妖怪の姿はなく、時間だけが虚しく過ぎている。
残るのは背中の痛みのみ。

こうして男は、女房が時に夕餉の支度をしていないわけを身をもって知った。

………
その時刻って浴室乾燥の洗濯物がほぼ乾いた頃でね。ほかほかしててついうとうとしちゃうのよね。週3回はたぶらかされちゃうの。
あ、体は大丈夫。最初からクッション持って行ってるから(女房談)

2006 テト&蘭丸